■大江戸チャンネル
新宿ゴールデン街と言えば...
焼け跡世代では青春の門に青線。
団塊の世代では全共闘の溜まり場。
そして、しらけ世代の私にとってゴールデン街は、なんとなくおどろおどろしいイメージがあったが、今回友人が個展を開いたのをきっかけに飲みに行って随分印象が変わった。
新宿ゴールデン街HPを見ても、このノスタルジックを生かしつつ、新宿ゴールデン街を新たな文化の発信地として存続させて行きたいという心意気が伝わってくる。
※但しゴールデン街HPの最新更新が2005年9月なので店舗検索はあまり参考にはならないけど。
靖国通りから新宿ゴールデン街に行くには、都電線路跡の新宿遊歩道公園「四季の道」を行くのだが、いつしかゴールデン街そのものが、新宿文化センター?となるかもしれないなー。
お目当ての店はまだシャッターが閉まっていたので、ひとしきりゴールデン街と花園神社周辺を散策した。そんな中でバブル世代が酒と性を覚えた頃「この街がもっとも危機だった時代のかもしない」と、長らくシャッターを開けた形跡のない、いくつかの店の前で感じていた。
一口にゴールデン街と言っても、ゴールデン街G1通りとか、花園一番街とか、に分かれて管轄する商工会も分かれている。ほとんどが私道なので写真撮影は地区ごとの商工会に許可を得なければならないが、観光客(商業撮影以外)の問合せにはとても親切丁寧に対応してくれる。
この日は梅雨のけだるい夕刻で、まだ開店前の店も多く人通りもほとんどなかったが、街並みは戦後のノスタルジー溢れる雰囲気なのだが、「あれ?ここは下北沢か?」と思うほどのアーティステックな若者が店の準備をしている様子が印象に残る。
30分ほど散策をしながら数枚の写メを撮りお目当ての店の前に戻ってきた。
※「COLORS」は、串揚げ屋「どんがらがっしゃん」の2階で、奥に見えるのが花園神社
2階の入口に通じるシャッターが開いていたので、看板を出す前だったが入店させてもらったが、果たして迎え入れてくれたのは、見るからに草食系のゆとり世代の青年。
「先に絵を見ているから」と店内ロフト部分(おそらくはかつて青線のちょんの間であろう)のギャラリーに上がらせてもらった。ギャラリーは勿論撮影禁止なので、その様子は作者の頁を参照のほど。
白を貴重とした店内もギャラリーも、およそ新宿ゴールデン街に居るとは思えない雰囲気だ。だが、タトゥーを入れた若いママ(おそらく氷河期世代=失われた世代)の手腕を見た時に、新宿ゴールデン街のアーティスティック&エロチシズム文化を、失われた世代が脈々と伝承していることを感じた。