学徒出陣と積極的平和主義

日記(言いたい放題)


学徒出陣.jpg

雨の観閲式総合予行(10/20)の見学行った時、入場行進する学生隊を眺めながら、お気に入りブログの【出陣学徒壮行会】の記事を思い浮かべていました。

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雲ひとつない晴れ上がった観閲式当日(10/27)、堂々と行進する防衛大・防衛医大・高等工科・高等看護学院の学生たちを撮影する私の心には、防衛大から海自に任官した息子を見ていた従姉妹の気持ちが痛いほどわかりました。心身ともに立派に成長した子を誇らしく思う反面、日本を守るための自衛戦以外、日本が戦争に加担するようになって欲しくないと、あらためて思いました。

職業として軍人を選び兵学校や予科練に入った学生と、学徒出陣の学生に違いはあれど、親にしてみれば、「我が子は危険な任務について欲しくない」と思うのが本音です。
現代でも職業として自衛隊を選び、防衛大や高等工科に進学した学生たちは「国を守りたい」と思う気持ちと同時に「親に経済的負担をかけたくない」との気持ちが強い志望動機になっている事は、昔と変わりがないと思います。

むしろ、1ドル300円前後で1杯300〜350円の牛丼を食べていた35年前の私たちの学生時代より、1ドル100円未満となり1杯250〜280円の牛丼を食べるようになった現代の学生の方が、経済的に進学状況が厳しい時代となっていると思います。



観閲官訓示では、安倍総理は何度も『積極的平和主義』というフレーズを口にしました。日本の平和を保つためには国土を守るだけではなく、国際貢献として積極的に海外派兵が必要な時代となっていると。ホントにそうでしょうか?国際貢献ではなく、アメリカ貢献と言葉を変えた方がわかりやすいのではないでしょうか?

昭和33年生まれ(1950年代後半)の私達世代はノンポリの「しらけ世代」と言われました。普及し始めた白黒テレビでコンバットやララミー牧場など米国ドラマを見て育ち、安保闘争にも直接関わることなく、深い意味も知らずに反戦フォークソングを口ずさんでいました。
アメリカは今でも大好きな国ですが、大人になるにつれアメリカの覇権主義とそれに従属している日本を憂うようになってきました。中学生の時、北爆(北ベトナム爆撃)に向かう米国兵士の前で祈る牧師の写真を示しながら、『おまえたち、どうしてこの矛盾に気付かないんだ!』と、顔を真っ赤にして激昂した社会科の先生の気持ちが今となってわかる年齢となってきました。

私たちが学生の頃は、経済格差もあり中国や韓国に対して脅威や嫌悪感もありませんでした。なんとなく脅威を感じていたのはソ連でした。否、脅威を植え付けられていたと言った方が良いのかも知れません。今、ネット上で若い世代の、反中・反韓の書き込みが多い事に驚きます。

日本が隣国の中国や韓国と緊張状態になる事で、どこが一番得するか?
日本・中国・韓国がひとつの経済圏となる事を、どこが一番恐れているか?

TPPの実態.jpg

私は、何故日本政府がTPPや原発を推進するのか、理解できません。しかし、アメリカ国家の立場になれば、理解できます。安倍総理は日米同盟が日本の基軸であると熱弁していましたが、同盟というより隷属と言ったほうが適切なんだろうなと思います。

動画では聞こえないかも知れませんが、安倍総理の訓示の間、会場の外で『観閲式反対!』の市民デモの声が上がっていました。考え方は人それぞれで、日本に軍備は全く必要ない!自衛隊は違憲だ!という人々もいます。こうした声を抹殺しないのことが民主国家であり、これを法律で禁止するような国であってはいけないと思います。

私自身は、地域の安全を守る警察・消防が日頃から命をかけて厳しい訓練を続けているように、日本という『国』の安全を守るために、厳しい訓練で鍛え抜かれた自衛隊は必要であり、他国に侵略されない抑止力として軍備は必要であると思っています。

ふるさと日本国.jpg

しかし『国』と『国家』を区別して考える事も必要だと思います。
どんなに時代・政権・国家が変化しようとも、生まれ育った『国』を愛し誇りに思うのは、いつの時代でも純真で崇高な気持ちです。特に若い世代ほど純真に考えます。親となれば『国の安全』よりも『子の安全』が優先です。私にとって安倍首相の訓示は、学徒出陣式の東條首相の訓示に重なってしまいました。

首相には『諸君の誰一人も戦地に行かせないようにするのが、最高司令官たる私の職務であります。但し万が一、国の安全に危険が生じた時は、命を賭して愛する国を守って欲しい』と訓示して欲しかった。

雨の総合予行の日、装備展示で衛生科部隊(救急車)の案内をしていた、私の娘と同い年くらいの女性自衛官と短い会話を交わしました。
「高等看護学院ご出身ですか?」
「いえ、普通科部隊から転属です。」
「何故、危険な自衛隊を選んだの?」
「社会(国)に、役立つ仕事がしたかったのです。」


若い自衛官の純真な気持ちを大切にするためにも、日本政府(国家)には誤った積極的平和主義に舵を切って欲しくないと願うばかりです。
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2013年10月31日

posted by たすけ at 04:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記(言いたい放題) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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