登録文化財と指定文化財は何が違うの?

日記(うんちく放題)

登録文化財と指定文化財は何が違うの?...なんですが、ちょっと内容がてんこ盛りになってしまったので、後日記事を分割するかもしれません。

平成24年11月3日〜4日の2日間。
若干のリサーチ仕事を含め、筑波山周辺をドライブしてきたのですが、歴史話に全く興味を持たなかった家内も、先ずは古民家カフェからスタートしたので、少しは「ふ〜ん」と頷いてくれて、ちょっぴり嬉しかったです。
なにせ家内希望の・・・「東京ソラマチに連れて行け!」
の提案を袖にして、結婚記念日に史跡三昧に連れ回した訳で

そんな歴史に全く興味のない家内との会話をブログネタにf(^、^;



以下、2日間合わせてですが...★は家内評価(5個で満票)

⇒蔵日和・沼尻久右ェ門邸(国登録有形文化財)・・・・・★★★★
⇒金田官衙[こんだかんが]遺跡(国指定文化財・史跡)・・無
⇒大塚家住宅(国指定文化財・建造物)・・・・・・・・・無
⇒小田城址(国指定文化財・史跡)・・・・・・・・・・・無
⇒つくば道[北条〜神郡](日本の道百選)・・・・・・・・★★★
⇒平沢官衙遺跡(国指定文化財・史跡)・・・・・・・・・★★
⇒峰寺山西光院(県指定文化財)・・・・・・・・・・・・★★
⇒佐久良東雄旧宅 (国指定文化財・史跡) ・・・・・・・無
⇒常陸国分寺・国分尼寺跡(国指定文化財・史跡)・・・・無
⇒石岡レトロ街並み(国登録有形文化財)・・・・・・・・★★

登録有形文化財(沼尻久右ェ門邸)

この登録有形文化財の標識を見て・・・
「登録文化財と指定文化財は何が違うの?」
「登録は申請制だけど、指定は国・県・市が基準を定めている文化財(建造物)」
「"国"登録文化財より、"県・市"の指定文化財のほうが学術評価は高いんだよ」

「国指定文化財全国1位はダントツ599棟で京都なんだけど」
「国登録文化財全国1位は大阪府で514棟」
※.正確な棟数はあとで調べた結果です(2012年4月現在)

「因みに、通天閣は登録文化財だけど、東京タワーは登録文化財じゃない」
「え?そうなの?大阪の人は商売上手だからせっせと申請しているの?」
「知らんがな」(^^;)

...でも、府県指定文化財が茨城県が74棟で、大阪府がそれより少ない63棟しかないので。
家内の推測は、あたらずといえどもとおからず?(^^;)

金田官衙跡を車から見て・・・
「官衙(かんが)って何?」参照⇒「官衙とは?」
「今で言えば官庁・県庁・市庁舎みたいなもん」
「え?地面だけじゃない!星は無しよ」

小田城址を見て・・・参照⇒北畠親房縁の土地
「こんな、なんにもない公園が国指定の史跡なの?」
「平沢官衙のように、復元してわかりやすくしたらいいのに」
「ここも星ゼロね」...って(汗)

峰寺山西光院に行って・・・参照⇒茨城県指定文化財・建造物一覧
「けっこう立派なのに、国指定じゃなくて県指定なの?」
「ホントだよね。でもここは個人所有なのでどうなるかなぁ」

大塚家と佐久良家を見て・・・参照⇒国指定文化財・建造物一覧 史跡一覧
「蔵日和の敷地や建物の方が、立派できれいだったじゃない?」
「大塚家は、構造様式が対象で。佐久良家は、東雄の生家として史跡。」

大塚家住宅解説(国指定建造物)

佐久良東雄旧宅解説(国指定史跡)

「佐久良東雄旧宅は、小田城跡なんかと同列なんだよ」
「・・・めんどくさいわね。やっぱり歴史は興味ない」

ありゃりゃ(^、^;
まぁ、歴史オタクでない限り、史跡の多くは石碑だけで、なんにもない公園にしか見えないから、星ゼロは当然かもしれませんね(苦笑)それに学術評価と言ったって、所謂権威に基づいた評価なんで、市井の民からみれば、なんであっち史跡が指定されて、こっちの史跡は無視されているの?なんて疑問が生じる事が、ままありますf(^、^;




念のため補足しておきます。建造物や土木構造物及び工芸品(美術品)のうち

指定(重要)文化財の定義
■ 歴史的価値の高いもの
■ 学術的価値の高いもの
■ 意匠的に優秀なもの
■ 技術的に優秀なもの
■ 地方的特色が顕著なもの
※国、県、市の基準で指定されます。

登録有形文化財の定義
● 建造物が主で、原則建設後50年を経過しているもの
● 国土や地方の歴史的景観に寄与しているもの
● 建築造形の規範となっているもの
● 再現することが容易でないもの
※詳細は文化庁の⇒こちらの頁

国・郡・郷(里)制について
奈良時代の直前、701年の大宝律令(法令)で、国・郡・里の行政区分が始まります。
平沢官衙は、常陸の国・筑波郡の郡衙。
金田官衙は、常陸の国・河内郡の郡衙。

奈良時代になって、715年から里が郷に変わり、740年には里が完全消滅しました。
故郷という言葉や、今でも三郷や八郷などの地名をつけるの、その名残りですね。
通常、郷は郡の支配下に置かれるのですが、単独で郷が郡に昇格する特別区もあり、筑波山神社の参道に位置する神郡(かんごおり)は、この地区が筑波神領だった事に由来。



この日、小田城址から北条に向かう時。
「なんで、こんな細い道を行くの!」
「いや、自転車でいつもここを通るから」
「あれ?本日車両侵入禁止??」


平成24年11月3日(土)〜11月11日(日)筑波山麓秋祭り2012
期間中は筑波山麓5地区(筑波・田井の里・北条・平沢・小田)で様々なイベントをやってました。
平沢官衙はキックオフイベントで盛り上がっていました。
5月6日の竜巻の直撃を受けた北条地区も、まだブルーシートが目立つものの
「北条ふれあい館」は田村呉服店に拠点を移して再開していました(^^)

筑波山麓秋祭りというイベント開催中だった事もあり、11月3日〜4日は辺鄙なつくばの麓は観光客で溢れ、国登録有形文化財(古民家)を活用した蔵日和も予約客で埋まっていました。それにひきかえ、常陸国府で歴史ある石岡の市街地は閑古鳥状態で、シャッターを下ろしている店も多くて...(寂)

■つくば市北条の、穀倉から音蔵へ【宮清大蔵コンサートホール】
■つくば市金田(こんだ)の、米蔵を活用したベーカリーカフェ 蔵日和
■同じく古民家を活用した遊食伊太利庵 藤右ェ門 栄

う〜ん、こーゆーのが登録有形文化財の活用成功事例なんだなぁ。
これらの情報は、流山のブロガーさんから教えて頂いた情報です。
大変貴重な情報を教えて頂いて、ありがとうございました!(^^)/




そんな訳で、私も里山好き&坂道嫌いなサイクリストに情報をば(笑)

朝日トンネル(筑波山)

いよいよ来週の月曜2012年11月12日に朝日トンネルが開通です(^^)
土浦側の入り口は、つくばりんりんロード藤沢休憩所から北に向かって6〜7km
これで峠越えをせずに八郷の里(茅葺き民家スポット)に行く事ができます♪

でも、この朝日トンネルは自転車通行可能なのかしら?
きっと、近々に自転車仲間が報告してくれる事でしょう(^^;)

...って。最後は結局、他力本願かい!(自爆)
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2012年11月07日

posted by たすけ at 19:00 | Comment(2) | TrackBack(0) | 日記(うんちく放題) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
奥様の文化財★評価、核心をついていますね(笑)そのそも定義そのものがあいまいで私も「これなんで??」ということがあります。
Posted by dadashin at 2012年11月09日 08:23
>dadashinさん
家内はディズニーランドとか、典型的な現代おとぎの国・名所志向です(苦笑)

大学の先輩が京都の名刹の跡取り(今は住職)で
初めて寄せて頂いた時に、数々の重文や指定文化財の中で生活されている事に驚きました。

でも、お母様が「自分の家であって、自分の家じゃないんですよ」(を生粋の京都弁で)
とポツリと漏らされ。指定されちゃうのも考えもんなんだなぁ..とつくづく思いました^^;

拙ブログの読者さんでも、たぶん同じような境遇の方がいらっしゃるので
お母様の一言は、よ〜くわかるのではないかと^^;
Posted by たすけ at 2012年11月09日 16:41
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