天地真理の歌唱力 / 花と小父さん

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ちいさい花に  くちづけをしたら  ちいさい声で  僕に言ったよ
私はあなたの  おへやのなかで  いっしょうけんめい咲いて  なぐさめてあげるわ
どうせ短い  私の命  小父さんみてて  おわるまで


私、この歳になって、やっと天地真理の癒しの声質と抜群の歌唱力に気がつきました。
天地真理が「時間ですよ」でデビューした1971年この時の私は声変わり直前の中学1年生。
天地真理のファルセットよりハイトーンヴォイスでした(笑)

天地真理が歌番組隆盛の1970年代前半に、国民的アイドルとして一世を風靡し、私が生れて初めて買ったレコードも【天地真理4曲入りEP】だったのですが、当時の私は真理ちゃんの歌唱力に気がついていませんでした。



足のステップも、手のフリも、なんか不器用・・・けど。
そんなことを凌駕して、とにかく真理ちゃんの笑顔を見たさにTVを見ていました。
アイドルに歌唱力や芝居の演技力は必要ない、ただ可愛いければ、それでいい!
今思えば、私より7つも年上なのに、アイドル天地真理として見ていて、歌手天地真理として見ていなかったせいかもしれません。

私が高校1年or2年の時。(1974〜75年)
時期はうろ覚えなのですが、場面だけはしっかり記憶に残っている事があります。
原宿駅から明治神宮に向かう途中に黒塗りの車が止められていて・・・

「あ!真理ちゃんだ!」
...声の方向に目をやると。
女性マネージャー?に抱きかかえられるように後部座席に乗り込み、ほとんど放心状態で、ぐったりしている真理ちゃんを、そこに居合わせた全員が心配そうに眺めていた場面です。

この頃には私にとって、アイドルはすでにキャンディーズのスーちゃんに変わっていて、ドリフの全員集合やバラエティ番組に天地真理ではなく、キャンディーズの出演情報を探していました。たぶん、私だけでなく世間一般もマスメディアや渡辺プロダクションのアイドル戦略にまんまと乗せられていて、言い方は悪いですがアイドルの使い捨てを傍観していたのかも知れません。

今にして思えば、睡眠時間もままならない殺人的スケジュールで、心身ともにボロボロになった当時の真理ちゃんに向精神薬が何種類も処方されていたのではないだろうか。
真理ちゃんと同じプロダクション所属のキャンディーズが、「普通の女の子に戻りたい」と解散を決意したのは、表向きは最初から活動期間を3人で決めていたということですが、そんな真理ちゃんを間近で見ていたことも無縁ではないように思います。

キャンディーズと天地真理のコラボ
すごいですねー。
今や、こんなことも出来ちゃうんですね。
細かくパートを記述するとこうなります。

0:12 ランちゃんのソロから始まり
0:37 からスーちゃんのソロ
0:51 からキャンディーズのコーラス
1:15 から真理ちゃんのソロ
2:14 からスーちゃん&真理ちゃんのコラボ
2:28 からキャンディーズ&真理ちゃんのコラボ



さて、天地真理の歌唱力に戻りますが。私自身、音楽に精通している訳でなく、極めて個人的な見解であることを最初に断っておきます^^;

やはり天地真理と同じプロダクションだった歌手に太田裕美がいます。
私が、地声から可愛い声質で好きなのは太田裕美です。
『木綿のハンカチーフ』で随所に地声からファルセットに変わる部分がたまらなく好きです♪
では、天地真理が地声からファルセットに変わる部分が明瞭にわかるのは
かぐや姫の代表作⇒「赤ちょうちん」を天地真理が歌う

太田裕美をして全盛期はファルセットで喉(声帯)を傷めて苦労をしたという話を対談番組で聞いたことがあります。ましてや、自身のヒット曲すべてをファルセット歌唱法で歌う、全盛期の天地真理の喉の酷使は、想像を絶するに余りあります。
当時の歌番組で時折、張り上げるように声を強く絞り出して歌っていた真理ちゃんの歌声を聴いていた事も「天地真理本来の歌唱力」に気がつかなった要因かも知れません。

動画サイトで天地真理の歌う童謡「みかんの花咲く丘」を聴き、心が震えました。

こんなに優しいきれいな声で
こんなに丁寧に歌う人だったんだ・・・

童謡を聴かせてくれる有名歌手といえば
天地真理と同年(1951年)生れの芹洋子
や由紀さおり(1948年生)がいます。
お二人の「みかんの花咲く丘」も素晴らしい
歌声だけど、私にとって天地真理の歌う
「みかんの花咲く丘」が最も癒されました。
77年の休養直前のオリジナル曲「夢ほのぼの」
も素晴らしいです。気がつかなかった・・・。




ここ最近、すっかり天地真理の歌の動画三昧なのですが・・・
私の中での天地真理ベスト3は「花と小父さん」 「あなた」 「なごり雪」です。
どれもカバー曲ですが、天地真理本来の歌唱力は、こういう歌によく現われてくると思います。

もし、元祖アイドルとしてブレークしなかったら、私も世間も天地真理を知ることはなかったと思いますが。もし、渡辺プロダクションが天地真理をアイドルとしてではなく、じっくり聴かせる「弾き語り歌手」として育成していたならば・・・。
天地真理、天性の優しく丁寧な歌唱力が発揮され、芹洋子や由紀さおりのように息の長い歌手として、現在も活躍していたのではないかなぁ・・・。

可愛い花を  僕はつんで  へやの机に  飾っておいた
小さいままで  可愛いままで   ある朝花は  散っていったよ
約束どおり  僕はみていた  花の命の  おわるまで


昨年デビュー40周年を迎えた天地真理さんは、現在、熱烈なファンクラブに支えられています。私もたまに真保(娘)さんのTwitterなどを読ませて頂いています。
かつての美声復活は叶わないかも知れないけれど、現在50代となった小父さんの心に、天地真理の可憐な花はいまでも咲き続けています。

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2012年05月03日

posted by たすけ at 00:19 | Comment(10) | TrackBack(0) | お気に入りサイト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
たすけさん、雨の日には、ありがたいテーマですね。
天地真理の「歌唱力」について考えたことはありませんが。

天地真理に熱を上げていたのは、中学生の頃でした。
あんな美しい人がこの世にいるのかと思ったほどでした。
私は「虹をわたって」が好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=CQCc9Mby5mo
天地真理は、もっとフォーク調の歌を唄うべきでした。

その反面、大田裕美は見事に存続してますね(高校大学生の頃、大ファンでした)。
以前、フォーク系のコンサートを聴きに行ったとき、小室等のあとに、大田裕美が出てきてびっくりしました。
「木綿のハンカチーフ」は、私の永遠の名曲です。
大田裕美「木綿のハンカチーフ」(伊勢正三がギター&バックコーラス)
http://www.youtube.com/watch?v=rL-au8dvZjg
Posted by 断腸亭 at 2012年05月03日 07:58
連投、すみません。
「木綿のハンカチーフ」関係ですが、これ↓すごく面白いです。
でも、何だか泣けてきますね。
http://www.youtube.com/watch?feature=fvwp&v=9eddwfL0xmE&NR=1
Posted by 断腸亭 at 2012年05月03日 08:16
>断腸亭さん
太田裕美は偉大ですよねー。あれだけ変わらない人も珍しいですよね。
4年前になごみーずのコンサートが流山であったのですが
気づいた時はチケット完売で、悔しい思いをしました。
http://d.hatena.ne.jp/sada88/20080928/1222613467

一方、天地真理の変貌ぶりには悲しくなってしまいますが
(はすぴーさんもこの記事にコメントを入れています。)
http://x28go.s12.xrea.com/mt/archives/2009/08/_mari_amati.html
天然ぶり爆発ですが、逆に言えばホントに素直で正直な人で
その性格が人を惹きつける笑顔や歌声になっていたのではないかと。

太田裕美と天地真理はともにさっぱりとした気性で仲が良かったようで
ひょっとしたら今でも、たまに一緒にお酒でも飲んでいるのかなぁ?
Posted by たすけ at 2012年05月03日 08:57
たすけさん、なつかしい歌声を聴きました。
彼女のファンではなかったのですが、何故か「木枯らしの舗道」が好きでした。
「みかんの花咲く丘」いいですね。

天地真理や太田裕美以外にも、十代の頃に聴いた歌声は私の心にも残っています。
Posted by bunaibu at 2012年05月03日 22:11
>bunaibuさん
私も熱烈なファンという訳ではないのですが、あの笑顔を見るとなぜか癒されましたねー。

私が中学生の時に、下敷きに挟んだのはジャネット・リンの写真で
高校生の頃は、同級生の3人に2人は部屋にアグネス・ラムのポスター貼ってましたね(^^;
私には雑誌GOROを買う勇気がなく、たしか友人にポスターもらって、高3の時に建ててもらった
工場裏の勉強部屋にラムちゃんのポスター貼っていたかなぁ??
誰のポスター貼っていたのか、思い出せないf(^、^;
Posted by たすけ at 2012年05月03日 22:50
たすけさん
またお邪魔します。
あの頃は、FMfanとかステレオなんていう雑誌を毎号買っていたので、時々一緒にGOROも買った覚えがあります。なんとなくはずかしくて、1冊だけでは買えませんでした(笑)
Posted by bunaibu at 2012年05月04日 23:46
真理ちゃんですか。
あの頃はアグネスとシンシアと浅田美代子にぞっこんで
残念ながら「アウト オブ 眼中」でした^0^;
歌で好きだったのはもとまろの「サルビアの花」
小坂明子の「あなた」六文銭の「誰かが風のなかで」五つの赤い風船の「遠い世界へ」クライマックスの「花嫁」べッティーアンドクリスの「白い色は恋人の色」などなど・・・・いまでもギターで口ずさめます。

ああ、なにもかもなつかしい・・・・
Posted by suki117 at 2012年05月05日 02:26
>bunaibuさん
わかります!その気持ち!(笑)
ましてや中学生の頃は、その手の本を手に取ることさえ恥ずかしくて、とてもできなくて
雑木林の中にあった、雨に濡れた大人の雑誌の頁をそぉっとめくったものでした(爆)



>suki117さん
こりゃまた、懐かしい曲が並びましたねー
確かチェルシーのCMソングを唄ったシモンズはベッティ&クリスの完コピから始まったように記憶していますが・・・
今や、クリスと言ったら...松村ですかね?迂闊にクリスのファンだったと言えない時代になったもんですね(笑)
Posted by たすけ at 2012年05月08日 02:35
tasuke33さん、天地真理4曲EPレコードで検索
をかけたら、ここに引っかかりました。
私と同じく真理ちゃんファンであることに
嬉しいです。私は1957年12月生まれですから
一つ上ですね。私が初めて天地真理を見たのは「時間ですよ」です。いつも二階からの歌声を夢中になって聞いてました。私はスタジオや楽屋で本人を見たことがあり、とても可愛い、綺麗な歌手です。真理ちゃんを越えた人はまだ見たことはありません。本人を見たらテレビとは違いますよ。一時期、整形ではと騒がれましたが、あの時代の整形技術は貧弱です。していれば、すぐに分かります。因み私は昔からのバリバリの真理ちゃんファンです。私も渡辺プロはもっとしっかりとケアをして欲しかったと未だに憤りを感じています。あなたと同感です。
Posted by 熊五郎 at 2012年10月20日 22:03
>熊五郎さん
コメントありがとうございます。
私たちの世代にとって、サンダース軍曹&天地真理をなくしては語れませんね(^^)

数年前のインタビューで「あ!この人やっぱり天然なんだ」と実感しました。
そんな天然な性格が、多くの人に愛された理由であり
裏返せば、言われるがままに使われてしまった理由だったのかも...と感じました。
Posted by たすけ at 2012年10月21日 03:26
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