■代替医療と健康食品
桜が散り始めると思い出すこと・・・現代医療と代替医療の間(はざま)で健康食品を治療補助に使っている代替医療派の医師と、健康食品に懐疑的な現代医療派の医師との意見交換会に同席させて頂いたことがあります。その時...
アンチ健康食品の医師が・・・私はこの質疑応答こそが、現代医療と代替医療の間での、患者と医師の現実を最もよく表していると思います。
「先生方のレポートはすべてステージVやWの症例ばかりだ、それだけ有用性があると思うなら、どうしてもっと早期の患者に使用しないのだ!」
と強い口調で質疑をかけました。
それに対して代替医療派の医師が・・・
「わたしどもに来る患者さんは、みなさんそういう状況になってからやってくる方ばかりだ、そうせざる得なくしているのは、あなた達の無理解にも原因がある。」と答えました。
私がこの業界(医療サポート)に足を踏み入れたきっかけは・・・
新婚間もない従姉妹(当時30代前半で夫婦とも癌研究所勤務)が乳癌を発病し、あらゆる最新の治療を受け壮絶な闘病生活の果てに、最後はもう為す術はありませんと地元の病院に転院し、もう年は越せないだろうと通告されました。叔父や叔母は「それでも少しでも延命できたのだから」と言ってくれましたが、どうしても人生にやり残したことがあるように思えて、転職をしてこの業界に入りました。
諦めきれない叔父は、様々な健康食品を購入しました。実は叔母も過去に乳癌を発病しましたが、叔父の献身的な看病と、叔母自身の養生の成果で現在76歳を迎えますが健在です。従姉妹はそんな母親を見ていて予備校勤務から癌研に転職しました。
当時の私も予備校勤務が本職でしたが、たまたまグループ会社に健康食品部門が立ち上がり、健康食品の勉強会に席を置いていたので「これはどうなんだ?これはどう思う?」と相談がありました。
とにかく少しでも可能性があるなら代替医療に賭けたいと、私のにわか知識で知り得た某県の代替医療の病院に再転院させました。「道中生命の保証はできませんよ」と言われながら、年の暮れの雪の中を民間救急車で搬送しました。そして、桜が咲きはじめた頃に死期を悟った従姉妹は、自宅に帰ることを切望し自宅で最期を迎えました。
叔父は私を気遣いずっと黙っていましたが、その代替医療の病院で月に250〜300万円もかかっていたこと、なおかつ亡くなった従姉妹が、その代替医療の病院の見解では、全快して退院したことになっていたと云うことを、従姉妹の死から2年経ってから、別の従兄弟から聞かされました。
私は叔父家族と亡くなった従姉妹に対して、申し訳ないことをしたという猛烈な後悔の念と、同時に自分の医療や健康食品に対する無知さに言い様のない悔しさが込み上げました。
その後、周囲の方々のご支援で医療現場と患者さんの仲介役の会社を設立し、干支がひと回りしました。
医療や健康食品に対する無知に無念さを感じて
医療や健康食品に対する自分自身の無知に無念を感じて、この業界に足を踏み入れた私ですが...
私には常に現代医療と代替医療の両方に疑問を持っています。疑問というよりは、執念かもしれません。しかし、現代医療で助かっている方は大勢おり、同時に代替医療によって救われている方もたくさんいらっしゃいます。
現在の私は、健康食品の勉強会のご縁やいきさつから、代替医療肯定側の立場におります。しかし、一方のみに偏らないように、バランス感覚だけは見失わないようにと、常に心に留めております。
*別ブログで記載済みの記事ですが、年頭のご挨拶に従い、整理・転載しています。
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