流山チャンネル
この写真は、かつて旧流山界隈で「見世の家」と呼ばれていた、秋元洒汀の自宅敷地跡の一部に建てられた「杜のアトリエ黎明」です。流山チャンネルで「一茶双樹記念館(秋元本家)」と「杜のアトリエ黎明(秋元分家)」を書いていますが、先ず秋元家の系譜を説明しておかないと、本家&分家が不明だと思いますので、特に本家:秋元三左衛門【5世・8世・10世】と分家:秋元平八【5世】にスポットをあて解説しておきます。
流山:天晴味醂の秋元家は、本家[秋元三左衛門]と分家[秋元平八・秋元藤之助]の三家があります。江戸時代中期、秋元春雄[4世:三左衛門]の頃に流山の酒造人三右衛門から酒造株を入手し、酒醸業を始めたと伝承されています。※.酒造株=江戸時代の酒造免許制で、株に応じて酒造量(=使用する米の石高)を決め、幕府は米の収量を統制した。
秋元家は春雄&感義親子の時に、白みりん酒「天晴」の販売を始め成功を収めます。
特に息子感義の時代に大きな財をなし、この感義【5世:三左衛門】が小林一茶と交流のあった秋元双樹(俳号)です。
秋元家では【5世:感義=双樹】を「白みりん醸造の元祖」とし、【8世:房尚】を「中興の祖」としていますが、これは8世房尚が品質を改良し、味醂の販路を更に拡大したからだそうです。また房尚は秋元家繁栄の為に、弟たち分家の基盤を固めこの頃に、秋元平八・秋元藤之助の分家が確立します。一茶双樹記念館の展示館(秋元本家)や双樹亭は、双樹の頃にあった訳ではなく8世房尚の祝言(結婚)に備えて新築した母屋と新座敷だそうです。
秋元家の豪商ぶりは凄まじく、この写真は[分家:平八]の蔵を江戸川から撮った貴重な写真です。
【5世:秋元平八は俳号を洒汀】とし、秋元洒汀は菱田春草など画壇のパトロンしても有名で、洒汀の自宅には岡倉天心や横山大観も来ていたそうで、そんな洒汀の風雅を残すのが「杜のアトリエ黎明」です。
洒汀の趣味の幅は広く自転車の親睦会「曙輪友会」が発足した際に、その会長の座につき。なんと自ら自転車競技場を建設し、自転車レースも主催したということですから驚きますよね。
この写真は、秋元本家【10世:良尚】に関するものです。
秋元良尚は全国射撃大会で優勝する程の猟銃の名手で、大日本聯合獵友会の会長を務めたこともあり、流山の飛地山に自前でクレー射撃の練習場を作ってしまったのですから驚きです。休日には練習に明け暮れ、飛地山では一日中猟銃発射の音が響いていたそうです。
また、良尚は趣味で写真撮影を始め「木山会=八木+流山」と言う写真の会を結成しています。当時の写真機は三脚付の暗函式で大掛かりなもので、それを担いでは各地を撮影して歩いていたそうですが、秋元家の資料に写真が多いのは良尚の功績かもしれませんね。
このように流山裏道ポタのエピソードには、天晴味醂:秋元家のエピソードで事欠きません。
もっと詳しく知りたくなった方は、山下畊象さんの「秋元家の人々」サイトを是非ご参照下さい。
※.一部リンクが切れている頁は、直接名前で検索してください。
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1950年代に秋元本家が処分しました本(明治30年代の太陽合本)陶陵印有り。
入選作(写真)塔載複数(悟朗)作品。
評価不明。
教えてください。
中村拝
コメントありがとうございました。
私は評価できる立場にございません。
くだんの件は、流山市中央図書館の学芸員
http://www.city.nagareyama.chiba.jp/institution/93/566/005549.html
もしくは、流山市博物館友の会
http://hakubutukan-tomonokai.blogspot.jp/p/blog-page_6800.html
にお問い合わせをなさってみてください。