■泡沫(うたかた)日記
東京大学柏キャンパスの主?誰よ?そのお方って?...は、最後にご紹介すると致しまして・・・
先日、近所にある東京大学柏キャンパスでオープンキャンバス(一般公開)
が開催されていたのでポタリング(自転車)仲間のおっしーさんに、ちょこっと
ご挨拶をしてから物性研究所のツアーに混じって見学してきました。
(※ツアーに参加しなくても、個々にキャンパス内は自由に見学できます。)
午前中だけのつもりが、面白かったのでついつい1時過ぎまで滞在しちゃいました。
これまで同キャンパスには所用で訪れたことはありましたが物性研究所(棟)
の中に入るのは初めてでした。ノーベル賞効果なのか物性研究所ツアーには
「末は博士か大臣か」を目論む母子連れが目立ちました(笑)
まぁ、そういった子供達にも親しみやすいようにとの計らいでしょうか、各研究棟
ではスタンプラリーやら、可愛い風船やらと、普通の大学祭以上にカインドネス
でスタッフ総動員キャンパスをあげての心地良いホスピタリティに感心しました。
これは液体窒素の簡単な実験ですがなかなか盛況でしたよ。
東大柏キャンパスはいわゆる学部生(学生)はいませんので、大学院生や研究員
ばかりなので、さぞかしむっさい男ばかりの世界かと思いきや、可憐な女性が多い
のに驚きました。
...で。これは写真に書いてある通り、ヘリウムの超流動に関する実験なのですが
普段では、なかなか見ることができない貴重な瞬間を見ることができました。
...と言っても。「超流動」という言葉や「カピッツァ」という物理学者の名前は
その時に初めて知ったのですけどね(自爆)
物性研究所ツアーを途中退席し、その後生命科学研究棟に向かいました。
物理学よりは多少自分の仕事に近い系統なので、易しく説明してある展示パネル
はほぼ理解ができて、案内役の院生と結構話ができて面白かったです。
ただその時感じたことは、遺伝子研究や免疫学ひとつとっても、研究テーマが違え
ば目的意識が全然違っていて、ちょっと質問を変えると説明員が交代することで
なるほど、物事を深く研ぎ澄ませて求める=文字通り研究というのはそういうこと
なんだなぁとあらためて感心しました。
おっと、食い地の張った方々にキャンパス内の食事処を言っておかねば(笑)
キャンパス内には、カフェテリア・フードショップ・食堂「プラザ憩い」があり
この写真右のガラス張りの建物が食堂「プラザ憩い」でキャンパス内で一番大きい
食事処です。通常でも一般に開放されていますから、柏の葉公園に遊びに来た際に
ここで食事ができます。丼物350円〜ですから、まぁ味はそれなりということで^^;
自分の好きなものだけを皿に盛って、1g=1.2円というグラム・デリが珍しいです
がデザート類はグラムに関係なく別料金ですのでご注意をば。
さて、東京大学柏キャンパス地域は「大学と地域の連携恊働による都市再生の推進」
のモデル地域に指定されており、近い将来駅前キャンパスも整備されるということで
ますます日本(世界)の頭脳がここに集まってくる訳ですが...
整備にともない先住民(野生動物)が追い出されてしまうは自明の理で...
このお方が、キャンパスTを造成する際に、捕獲(というか工事の際に亡くなって
発見)された子狸で、先住民への敬意を表して剥製にして物性研究所の廊下に
鎮座されている、東京大学柏キャンパスの主ということなのですが...
まぁ..
この姿を見て、可愛いらしい、心優しい計らいと見るか...それとも
信楽タヌキよろしくわざわざ直立させて着飾りをさせるのは人間のエゴと見るかは
感性の違いなのでしょうが...
願わくば...この日オープンキャンパスを訪れた子供たちが、やがてここで研究員と
して働く時がやってきて、その論文がnatureに掲載された時...
この東京大学柏キャンパスの主に「あなたと出会えたことがはじまりでした」
と言葉をかける優しさを持ち合わせていて欲しいなぁと思う次第なのでありました。