大臣任命に肩透かしを食らって、首相にクレーム電話している議員もいれば
「本当にこのポストだけはなりたくなかった」と"ブーたれている"新大臣もいたり...
おぃおぃ、小学生の児童会役員の任命じゃないんだからさー。
特にてっちゃんこと矢野哲朗氏が取材陣に囲まれモーニングまで用意
していたのに、大臣任命への肩透かしをくらったシーンは、お笑い芸人の
出川哲郎がドッキリカメラで騙されて「マジかよー!」「そりゃねーよー!」
という"切れ芸"を披露しているのと同一に見えたのは私だけであろうか。
エンタケこと遠藤武彦氏 てっちゃんこと矢野哲朗氏の両氏から出た言葉は
本音であろう。しかし私には遠藤武彦氏の言葉は理解できても、矢野哲朗氏
や後援者の言葉「先生は国対委員長という汚れ役を3期も務め上げたのに
人選から外されるなんて信じられない。」には違和感を覚える。
政治と真摯に向き合うのなら、国務大臣こそ汚れ役とならなきゃならない
との覚悟が必要だろうと思うのだ。
前記皆既月食に響く笛で、「耐震偽装事件」に少し触れたが...
もし、その全容を明らかにして日本中の既存マンションの耐震強度不足が
露呈されたら一番困るのが、そこに住んでいる住人だ。
事実、耐震強度不足で新居を強制退去させられた住人の方のブログを読んでいると
住居費の二重支払いの苦悩や官僚の体質の批判を淡々と書かれているので胸を打たれる。
一方、都営住宅の抽選にはずれ続けている、知人のブログでは
「安かろうマンションを買った自分が悪いんじゃない!
そんな住人に税金を使うくらいなら都営住宅をもっとたくさん建設してよ!」
と手厳しい意見だ。
要するに国民全体が納得できる政治なんて不可能であり
国務大臣は時として国民に納得してもらうためのクレーム担当筆頭の
職務を果たさなければならない場合があると思うのだ。
耐震偽装で藤田東吾氏に大臣認定プログラム(構造計算プログラム)
の欠陥を指摘され大慌てした国土交通省。
一部の若手官僚はこれは大問題だと真剣に悩んだのにとどのつまりは
あろうことか、事の重大性を訴えた藤田東吾氏を潰しにかけ
一部の関与者と数棟のマンション住人を犠牲にして事の終息を計った。
タラレバ..の話しは不毛かもしれないが。
もし
あの時、国交省の長(事務次官&大臣)が既存建造物の耐震強度を
把握することも、そのすべてを税金の投入で解決するのはもう、不可能です
と謝罪していれば...
もし、山一證券の野尻社長の
『社員は悪くございません!悪いのは全て私です!』
の涙の記者会見ごとくの責任を負う姿勢をとったならば..と。
マスコミや国民から相当なバッシングを受けるだろうし相当な汚れ役だ。
私自身は、耐震偽装の全容を明らかにし、耐震強度をすべて計測し直
し建替えに税金を投入...などというシナリオがいいとは考えていない。
ただ私自身がこの事件にこだわるのは
公明正大に言ったものが逆に微罪でしょっぴかれ
関係官庁の長、北側一雄(元国土交通省大臣)と
佐藤信秋(元国土交通省事務次官)の両名が
『責任を..負わず、果たさず、省みず』で
すっとぼけている厚顔無恥さなのだ。
我々一般人は、地域の自治会役員や学校のPTA役員になるのも
敬遠しがちだそれは様々な意見をとりまとめて、全ての人が納得
してくれるような運営は難しい...
ていうか不可能なので、煩わしい人間関係になるのが嫌だからだ。
「本当はなりたくなかった」
という遠藤武彦氏の言動には不快だが理解できる。...だが
「これまで汚れ役を務めてきたのに」という、大臣の椅子は
論功褒賞(論功行賞)であるというような公言を憚らないないような
矢野哲朗氏とその周囲の人間には違和感を感じる。
...そんなことだから、官僚は大臣を信頼せず、国民も誰が大臣になっても
変わりっこないと思ってしまうのだ。
報道番組では、遠藤武彦氏や矢野哲朗氏より舛添要一氏にスポット
を当てていた。
舛添新厚生労働省大臣は
「任命された以上、命がけでやりますよ」と言っていたが
私はこれまで「命がけで○○する・・」という政治家の舌先言葉には
辟易していたが今回だけは、エンタケ&てっちゃんの言葉の後に聞いたので
なんだかとても新鮮に聞こえた。
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参照:「揺れるマンション」顛末記
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