アントロポゾフィー医学やホリスティック医学では、しばしばホメパシー(同種療法)が行われていますが、ホリスティックではさらに、漢方、気功、鍼灸、アーユルヴェーダなど主にアジアを中心した伝統療法なども取り入れています。
アントロポゾフィー医学やホリスティック医学は、いわば"なんでもあり"医学であり、非科学的だと批判されることも多いのですが、私自身がこういった医学に肯定的な理由は"死"という現実を踏まえて患者さんと接しているからです。言い方を換えれば、"死はすべての終焉ではない"という観点を持つことで心穏やかに日々を送れるメリットが大きいからです。

一方現代医療でも、末期がんのターミナルケアとしてホスピスがあり、私自身もホスピスケア研究会に属していますが、安らかな最期に向けての看護士やボランティアの献身的な看護には頭が下がります。
「手術の成功率は何%くらいでしょうか?」「余命はあとどれくらいでしょうか?」
この気持ちは、わからないではないですが、癌治療に関しては、発生部位、年齢、ステージによっても選択肢は変わりますが、大別するとこのような確率や数字をはっきり示してもらいたいと考えるならば、現代医療を選んだ方が良いと思います。
医療(医学)とはなにがなんでも身体を生かすことのみが目的であって、死んだらそれでお終い、その後のことは坊さんか牧師さんに聞いてくれ。と割り切って考える方もいらっしゃると思いますが。生きる意味、死ぬ意味、を正面から患者さんと向き合い「気持ちよく生き、気持ちよく死ぬ」ということまでを医療と考えるのが、アントロポゾフィーやホリスティックであると私は捉えています。
アントロポゾフィーやホリスティックも現代医療でも、患者さんに対しできる限りの最善を尽くすという医療者としての思いは一緒です。ただ残念な現実は、代替医療を行っている医師は、あくまでも患者本位で治療方法の間口を広げてあげたいと考えているのですが、現代医療側ではそんなエビデンスの乏しい治療は医学ではないと、あるいは保険診療が適応されない患者さんの経済的負担も考えて、かなりの医師が否定的かまったく無関心であることです。
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